2016/01/29

買付けダイアリー2



2日目、 
清朝時代の器を求めて 小さな骨董店をはしごします・・・。



時代も背景も不明なままでしたが、目が合った途端釘付けになった観音様・・・


かなり時代が古いもののような感じです。
髪には装飾がついていたのかもしれません。
取れたような跡が。

静かな表情は こちらに訴えかけるようなものではなく
ただ存在する、 ただ今に在る、そんな気配に満ち溢れているのです。




清朝時代の器たちも・・・・


写真上、清朝末期の八角皿、蝶の絵付け。
中央、下は、清朝末期 水仙鉢。

水仙鉢は、水耕栽培用の鑑賞皿に使われていたものです。
花が咲くまでの冬の間は、器の絵を愛でて楽しんでいたそう。
そのため春の動植物が描かれているものが多いです。

大の方は 睡蓮の花が
小は 桃の絵が描かれています。
もちろん現代では 料理皿や菓子皿として!
テーブルの上が華やぎそうですね!



こんな鳥モチーフのオイルランプも見つけました・・・!

頭、羽、尾がついてあり、水を張って花を浮かべると
まるで鳥が水遊びしているよう!
香立てとしてもお使い頂けそうです。


ここまで写真でご紹介したものは 持ち帰っていますので
近日中にOnline Shopにアップ予定です。
気になるものがありましたらお気軽にお問い合わせくださいね。




お昼はチャイナ式ワンプレートランチ!

お昼はいつも簡単に済ませます。

地元の職人たちが利用するような食堂。
米粉の麺か、ご飯のランチが選べます。
カウンターの向こうに並ぶおかずから 好きなおかずを選ぶと
おばちゃんが豪快に盛ってくれます!

ご飯も大盛り!
この日はセロリとブロッコリーの炒めもの、豆の炒め物
トマトと卵煮、鶏肉の甘辛く炒め煮したものをトッピングしてみました。
スープ付きで10元!(約190円)
ごはんの味は、やっぱり日本のお米にかなうものはないなぁ・・・
「う〜ん・・・」って感じですが 
おかずはどれも美味しくてお腹もいっぱい!大満足です!!




午後からは 大型のアンティーク家具店へ・・・・
ここで運命の出逢い!
実はもう何年も探し続けていた家具がありました。
それは、チベットの窓が沢山並んだキャビネット。
古いチベット家具は年々姿を消し、その中でも多窓キャビネットは貴重な家具。
更に見つけることは困難。
もう何年も出逢っていませんでした。

それでも買付け前から イメージトレーニング!
頭の中で思い描いて(具体的に置く場所まで決めて!)
「ここにこんな感じのチベット家具を飾る〜」とイメージしていました。


すると、本当に想い描いた通りの多窓キャビネットが現れたのです・・・


目が合った瞬間、胸いっぱい!
古いチベット家具は、ダメージも多く、
修繕されたり、色を塗り直したりしているものが多いのですが
全く完全な状態。
修繕された箇所もなく、綺麗な状態のままです。


そして、一つではなく二つも・・・・!  (あぁ、神様ありがとう!!!)



昔、なにかの本で 初めて多窓キャビネットを見た時、
あまりの濃密な世界に胸が高鳴り、ドキドキが止まりませんでした。
あの小さな窓の向こうには、一体どんな世界が広がっているんだろう、
その、ほんのり薄暗い窓の向こうの世界を覗いてみたくて仕方なかったのです。

私の思いが宇宙をまわり、
物質となって 目の前に現れてくれたようで 堪らない気持ちです。




経年で剥げた塗装、あらわになった木肌にゾクッ・・・・










片方は蓋が開閉し、もう片方は固定され写真のような金属の穴。
店主もお金?米入れ?など 曖昧な答え 笑


ドア? パーテーションの一部・・・・・


何故 何年も出逢わなかった多窓キャビネットに出逢えたんだろう・・。
実は この大型アンティーク店のオーナーが最近、
倒産した4つのアンティーク店を買収し、その倉庫の中に眠っていたのが
多窓キャビネットだったのです。

彼は言います。
「もう新たに見つけることは不可能だ。
たまたま買収した店の倉庫に残っていたからだ。
何十年とこの倉庫に眠ったままだった。
もうこれが最後だろう」


彼は行く度に 新しいショールームを建てたり
北京にも工場・ショールームを広げたり、勢いのある人。
物質主義の彼の考え、価値観に 私は一票を投じることは出来ないけれど
彼のお陰で 多窓キャビネットに出逢ったことも現実。

相反する世界に 光りを見出すこともある。
良し悪しではない。
チベットの古い家具は、いろんなピースを 私に投げかけてきた。




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